2022年度活動報告

2022年度の群馬同友会は『仲間は一社もつぶさない!~会員同士の援け合いを強める ~』をスローガンに掲げ、支部・委員会・部会を中心にして様々な活動が展開されました。 ここで2022年度の活動全般を振り返ってみましょう。

スタートとなる4月の【第50回定時総会】は、昨年に続いて会場+オンラインのハイブリッド形式で開催。 講師に兵庫同友会・最高顧問の日本ジャバラ(株)、代表取締役・田中信吾氏を招いて、「経営環境の激変が理念を磨く〜兵庫同友会はなぜ黒字にこだわるのか?〜」と題した記念講演が行われました。 阪神大震災後の20年間、兵庫同友会の代表理事を務め、次々と訪れる外部環境の変化に経営者として、あるいは代表理事として対応してきた田中氏。 新型コロナ禍によって経営環境が激変している今だからこそ必要な、強靭な会社づくり、それを支える同友会づくりの真髄を学び合いました。

11月の【経営研究集会】は、こちらも昨年と同様にハイブリッド形式での開催となりま したが、会の内外から約190名が集い、熱気溢れる大会となりました。基調講演には、各種メディアで経済の仕組みや社会情勢の分析などを発信し続ける(株)経世論研究所、所長・三橋貴明氏が登壇。 「いま知るべき日本経済〜国の今を見つめ、中小企業の未来を考える〜」と題して、実体経済と金融経済の結びつきや日本の需給ギャップの解説、銀行業の成り立ちを踏まえた国家の貨幣の真相や財政破綻の可能性、中小企業の経営者に向けたメッセージなどをロジカルかつテンポよくお話しいただき、グループ討論で深めました。

【支部活動】では、一部オンラインやハイブリッドを活用しつつも、ほとんどの例会が現地参加を基本に開催。 経営体験報告を中心にしながらも、専門家・外部講師を招いた勉強会や委員会・部会と連携した企画、社員参加型や支部合同での例会など、「身近な交流の場、学び合いの場」として多種多様な企画で設営されました。 また、支部によってはミニ例会や小グループ活動なども継続して開催されています。今後も厳しい経営環境を乗り越えるための情報交換が積極的にできる支部活動、会員が直面する個々の経営課題を皆で解決し合える支部活動を着実に展開していきましょう。

【経営労働委員会】では、「第27期経営指針をつくる会」を7月末から全6講12日間で開催。 今期も“幹部社員と共につくる経営指針”をテーマに掲げ、社内への浸透を念頭に置いた実践的な作成プログラムに基づき、30名の受講者で学び合いました。 その他、7月には「経営指針オリエンテーション」の実施、2月には「つくる会(第6講)発表会」に広く見学参加者を募集するなど、啓蒙活動にも積極的に取り組みました。 また、第1期となる「働く環境づくり勉強会(全5回)」を前年度の3月から7月まで、期をまたいで開催。参加企業の就業規則や評価制度・賃金制度などの作成や見直しに寄与しました。

【共育委員会】では、4月に「新入社員研修会」、5月に「幹部社員(及び幹部候補)研修会」、7月に「新入社員フォロー研修会」、10月に「伸び盛り社員研修会」を開催し、延べ75社、124名の社員が受講しました。 また、山岸製作所・山岸氏(群馬同友会相談役)の全面協力で「経営塾/第1期セカンドステージ」「同/第2期」(いずれも全6回)を開催。人材と組織を育て、強い企業をつくるため、同社の経営実践を体系的に学びました。 2月には委員会主催例会として「社員研修参加企業のパネルディスカッション」が行われ、参加者から好評を得ました。今後もより充実した研修会の実施と合わせて人材育成の大切さを伝えることで、参加企業の広がりを期待するところです。

【共同求人委員会】は、共愛学園前橋国際大学の企業人オムニバス講座(6年目)や新島学園短期大学の社会人力養成講座(5年目)、高校での探求学習やインターンシップ受入など、ひろく会員経営者(企業)の協力を得ながら対外的な活動をすすめました。 4回目を迎えた「社会連携シンポジウム」は、前橋国際大学の教室をお借りして2019年以来となる現地開催。学校側・企業側、双方の報告をもとに先生や生徒、教育関係者と率直な意見交換を行い、相互理解を深めました。 7月には「採用に関する情報交換会」を開催。参加者同士で学び合い、採用活動の現状や課題を交流しました。新年度も地域社会が連携して若者を育てる活動、中小企業の採用課題の解決を支援する活動を継続していきます。

【障害者雇用委員会】は、8月に「第7回障害者雇用フォーラム」をオンライン併用のハイブリッド形式で開催し、過去最多の63名が参加。 沼田特別支援学校・飯野氏、精神保健福祉士・神尾氏のスペシャリスト2名を報告者に迎え、障害者を雇用することの意味を改めて考える機会としました。3月には「障害者雇用・当事者の就労体験報告」が開催され、障害(精神疾患)を乗り越えて就労された当事者の体験談から学びました。 また、隔月開催された委員会では、近況報告や意見交換を通してメンバー同士の情報共有に努めました。

【政策委員会】は、沼田支部・前橋支部と共催で「規制改革、中小企業の役割(講師/政策工房・原氏)」の例会を開催。11月には急激な円安・資材高騰・エネルギー高などを受けて「経営実態調査アンケート」を実施し、その結果を県産業政策課に届けました。 また、中小企業振興基本条例制定に伴う振興会議等には、引き続き前橋市と渋川市で会員が委員を務めており、中小企業家の生の声を伝える機会となっています。今後は群馬同友会として、行政や関係機関との定期的な意見交換の場をつくることが望まれます。

【研究集会実行委員会】は、11月24日(木)に開催された「2022経営研究集会」の企画から当日の運営まで、その中心となって活動。知名度のある講師を迎えたことで、近年では最多となる約190名が会内外から参加し、盛大に開催できました。 交流会では開催地の伊勢崎にちなんだ食材が提供されるなど、おもてなしを意識した工夫も随所に見られ、参加者アンケートでも高い評価を得られました。来年度は沼田開催が予定されています。

【広報メディア戦略委員会】は、機関紙・同友ぐんま「会員企業紹介」の記事を作成するため、委員会メンバーが自ら会員企業に足を運んで取材インタビューを行いました。 また、アンケートフォームを活用して、会員企業の「賃金改定(昇給・降給)アンケート調査」を5月に実施し、その結果を集計・分析して会員に周知しました。

【青年部】は、定期的な運営会議で情報共有や活動計画について話し合い、恒例の「跡取り物語シリーズ18(高崎支部合同)」や「"学生×企業"本音トーク(10月/2月)」などの行事を企画し、いずれも好評のうちに開催できました。 また、9月の「第50回青年経営者全国交流会(兵庫)」には群馬から17名が参加、「関東甲信越青年経営者フォーラム」の開催に向けた実行委員会への協力など、県の垣根を越えた交流も着実にすすんでいます。

【鶴の花部会】は、奇数月の部会開催のなかで、ワークライフバランスや性の違いなどをテーマにした勉強会を実施。女性経営者・社長夫人などが抱える悩みや課題を率直に語り合いました。 11月には東京同友会・女性部が企業訪問例会で群馬を訪れ、伊香保温泉(松本楼)で行われた懇親会に部会メンバーも合流。東京女性部メンバーとの親交を深めました。また、3月には男女問わず全会員を対象にしたオープン例会を企画・開催しました。

【総務会】では、理事会の円滑な運営に向けた事前準備にくわえ、各組織・各役員と共有すべきテーマの提起や共通理解の醸成に努めました。 特に今年度は、県の活動と支部の活動を結びつけることに注力し、とりわけ【正副支部長会】とともに「50周年記念フォーラム」の企画・準備に主体的に関わりました。